活動報告 report
- 公益財団法人 スズキ教育文化財団
- 活動報告
2025.03.27
3月24日、スズキ歴史館にて令和7年度モノづくり奨学生認定証授与式が開催されました。
今回は、第1期生となる7名の奨学生が出席しました。
まず、鈴木俊宏理事長(スズキ株式会社代表取締役社長)からの「奨学生に贈る言葉」を、尾身真美専務理事が代読しました。
当奨学金について、静岡県に根付くモノづくり文化を継承していきたいとの趣旨から、モノづくりに興味・関心を持ち、将来、地元に貢献したいという思いのある学生を応援するためのものであることが改めて説明された上で、「浜松周辺には『やらまいか』という言葉があります。『まずやってみよう、やってやろうじゃないか』というチャレンジ精神を表しています。今日ここにいる皆さんも、モノづくりで地域を盛り上げた先人たちのように、この『やらまいか』精神をもって、常に新しいことに、挑戦する人になっていただきたいと思います。」と期待の言葉が贈られました。
続いて、森田明宏選考委員長から奨学生ひとりひとりに認定証が授与されました。
その後、奨学生からそれぞれの決意の言葉を発表していただきました。モノづくりに関心を持ったきっかけや、将来の夢に対する熱い思い、達成のための抱負が語られました。
最後に、森田選考委員長より、選考の経過の報告を含め、ご挨拶をいただきました。
「特にモノづくりに興味・関心はあるか、あるいは将来どういう方向に進みたいか等の点を重視して選考させていただきました。選考基準と照らし合わせた結果、今日出席されている7名が候補者として選定されました。当財団の第1期モノづくり奨学生としてふさわしい方々だと思っています。4月からは新たな環境の中での生活が始まります。モノづくりを見据え、勉学、運動などの学校生活に励んでください。そして将来、モノづくりを通して社会に貢献できる人に成長されることを期待しています。」と激励されました。
授与式終了後は、会場であるスズキ歴史館の展示を見学。奨学生たちは、歴史館の方の説明を聞きながら、スズキならではのモノづくりへのこだわりが感じられる展示物に見入っていました。
午後の時間には、今年度1回目の研修として、スズキ株式会社の湖西工場の見学が行われました。
工場に到着すると、ベテランの社員さんたちが温かく出迎えてくださり、モノづくりに対する情熱や工場の取り組みについてお話を伺いながら一緒に食事をしました。
その後、自動車の製造工程を見学し、車のことだけでなく、工場内の安全のための工夫や作業者の負担を軽減するための取り組み、「からくり」を利用した部品供給の工夫なども知ることができました。実際に制作された「からくり装置」の体験もあり、モノづくりや創意工夫の面白さを実感できたと思います。最後の質問コーナーでもたくさんの手が上がり、有意義な工場見学となりました。
奨学生たちは、今後も年2回、モノづくり等に関する見学や研修に参加し、理解を深めていきます。